採用動画を制作したものの、「YouTubeへの公開設定はどうすればいい?」「著作権は大丈夫?」と不安を感じる採用担当者は少なくありません。アップロード後の設定ミスや著作権の見落としは、せっかくの動画を無駄にしかねないため、事前の確認が重要です。
この記事でわかること
- 採用動画の制作段階で押さえておくべきポイント
- YouTubeアップロード時のタイトル・サムネイル・タグの設定方法
- 公開設定と著作権で見落としやすいリスク
- 公開後の運用・更新の考え方
採用動画の制作段階で確認すべきこと

YouTubeへのアップロードで失敗しないためには、制作段階からいくつかの点を意識しておく必要があります。
動画の目的とターゲットを先に決める
「誰に、何を伝えるか」を明確にしないまま制作を進めると、内容がぼやけた動画になりがちです。新卒採用なのか中途採用なのか、どの職種向けなのかによって、見せるシーン・語るメッセージ・動画の雰囲気は変わります。制作前にターゲット像と伝えるべきメッセージを1〜2つに絞ることが、完成度の高い動画への近道です。
適切な尺を意識する
採用動画の適切な尺は用途によって異なりますが、会社紹介・職場紹介を目的とした動画では2〜3分程度が一般的な目安とされています。それ以上の尺が必要な場合は、テーマを分割して複数本にする方が視聴完了率を維持しやすくなります。
社員が登場する場合は出演同意を書面で取得する
社員インタビューや職場風景を撮影する際は、出演者全員から書面での同意(肖像権・氏名使用許可)を得ておく必要があります。退職後に「削除してほしい」というトラブルを防ぐためにも、公開範囲・使用期間を明記した同意書を用意しておくことが望ましいです。
YouTubeアップロード時の設定チェックリスト

動画を公開する前に、以下の設定を1つずつ確認しましょう。
タイトル:検索されるキーワードを含める
YouTubeのタイトルは、検索結果での露出に直結します。「〇〇株式会社 採用動画」「〇〇業界 仕事紹介」など、求職者が実際に検索しそうなキーワードを含めた、具体的なタイトルにしましょう。クリックされるかどうかはタイトルと後述のサムネイルで8割が決まるといわれています。
ディスクリプション:動画の内容と応募導線を記載する
説明欄(ディスクリプション)には、動画の概要に加えて、採用情報ページや問い合わせ先へのリンクを記載しておきましょう。「動画を見て応募したい」と思った求職者が迷わず次のアクションに移れる導線を作ることが重要です。冒頭の2〜3行は展開前に表示されるため、最も伝えたい情報を先に書きます。
サムネイル:クリック率を左右する重要な要素
YouTubeが自動生成するサムネイルは、必ずしも印象的な場面が選ばれるとは限りません。カスタムサムネイルを作成し、社員の笑顔や職場の雰囲気が伝わる画像を設定することをお勧めします。文字を入れる場合は大きめのフォントで、スマートフォン表示でも読めるサイズにしましょう。
タグ:補助的なSEO対策として設定しておく
タグは関連動画としてレコメンドされる際に参照されることがあります。業種・職種・地域名・「採用動画」「会社紹介」などの一般的なキーワードを5〜10個程度設定しておきましょう。ただし、タイトルやディスクリプションほど検索順位への影響は大きくないため、優先度は低めです。
公開設定:「限定公開」と「公開」の使い分け
YouTubeの公開設定には「公開」「限定公開」「非公開」の3種類があります。
| 設定 | 検索への表示 | URLを知っている人 | 主な用途 |
|---|---|---|---|
| 公開 | 表示される | 視聴可能 | 広く求職者に見せたい場合 |
| 限定公開 | 表示されない | 視聴可能 | 求人サイト・採用ページへの埋め込み |
| 非公開 | 表示されない | 視聴不可 | 社内レビュー・確認用 |
採用ページやIndeedなどの求人媒体に埋め込む用途であれば「限定公開」が適しています。YouTube上での検索流入も狙う場合は「公開」を選びましょう。
コメント設定:原則オフを推奨
採用動画に対して不適切なコメントが投稿されると、ブランドイメージの毀損につながります。コメント機能は「無効にする」か「承認制」に設定しておくことを推奨します。
著作権・肖像権のリスクを避けるために
著作権や肖像権の問題は、動画公開後に発覚すると対応コストが高くなります。制作段階で以下を確認しておきましょう。
BGM・効果音は必ず使用権を確認する
YouTubeには「Content ID」という自動検知システムがあり、著作権管理された楽曲が使われている動画は収益停止・削除・チャンネルへのペナルティが発生することがあります。BGMには以下のいずれかを使用してください。
- YouTubeオーディオライブラリ:YouTube公式が提供する無料音源
- 商用利用可能なロイヤリティフリー音楽サービス:利用規約で商用OKと明記されているもの
- 音楽制作会社・アーティストから使用許諾を取得した楽曲
「フリー素材」と表記されていても商用利用不可のケースがあるため、利用規約の確認は必須です。
写真・映像素材も同様に確認が必要
社内の風景撮影で映り込んだポスターや書籍、テレビ画面なども著作権の対象になり得ます。また、ストック素材サービス(写真・映像)を使用する場合は、「商用利用可」かつ「映像コンテンツへの使用が可能」なライセンスであることを確認してください。
字幕・アクセシビリティの設定
字幕の設定は、視聴環境の多様化に対応するうえで重要です。電車内など音声を出せない環境で視聴する求職者や、聴覚に障害のある方にも内容が伝わるよう、字幕ファイル(SRTファイルなど)をYouTubeにアップロードすることを推奨します。YouTubeの自動字幕生成機能は精度が十分でない場合があるため、正確な字幕を手動で設定することが理想です。
公開後の運用:更新タイミングの目安
採用動画は一度公開したら終わりではありません。以下のタイミングで内容の見直しを検討してください。
- 社名・ロゴ・コーポレートカラーが変更されたとき
- 紹介している制度・福利厚生に変更があったとき(変更前の内容が残ると誤解を招くリスクがある)
- 登場する社員が退職したとき(本人の意向確認が必要な場合がある)
- 採用ターゲットや採用方針が変わったとき
動画の再生数や視聴維持率はYouTube Studioで確認できます。「どこで離脱しているか」を把握することで、次回制作の改善点を見つけることもできます。
まとめ:YouTubeへの採用動画公開チェックリスト
採用動画をYouTubeに公開する際の主な確認事項をまとめます。
- ☑ 出演社員の肖像権・使用同意を書面で取得している
- ☑ BGM・写真・映像素材の商用利用ライセンスを確認している
- ☑ タイトルに検索キーワードが含まれている
- ☑ ディスクリプションに採用情報ページへのリンクが入っている
- ☑ カスタムサムネイルを設定している
- ☑ 公開設定(公開/限定公開)を用途に合わせて選んでいる
- ☑ コメント機能を無効または承認制にしている
- ☑ 字幕を設定している(推奨)
採用動画の効果は、制作のクオリティだけでなく、公開後の設定・運用によっても大きく変わります。上記のチェックリストを活用して、求職者に確実に届く採用動画の公開を実現してください。
よくある質問
採用動画のYouTube公開は「公開」と「限定公開」どちらが良いですか?
用途によって使い分けるのが最適です。採用サイトや求人媒体への埋め込みが主な目的であれば「限定公開」、YouTubeの検索流入も狙う場合は「公開」を選択してください。
BGMに市販の曲を使っても大丈夫ですか?
原則として使用できません。YouTubeのContent IDシステムにより自動検知され、動画が収益停止・削除される可能性があります。YouTubeオーディオライブラリや商用利用可のロイヤリティフリー音源を使用してください。
退職した社員が登場している動画はどうすれば良いですか?
退職者から削除依頼があった場合は対応が必要です。制作段階で使用期間や公開範囲を明記した同意書を取得しておくと、こうしたトラブルを防ぎやすくなります。
採用動画の更新はどのくらいの頻度で行うべきですか?
更新頻度に決まりはありませんが、制度・社名・登場人物に変更があったタイミングで見直しを行うことを推奨します。古い情報が残っていると求職者の誤解につながるリスクがあります。