「採用動画を作ったが、どのタイミングで何を見せればいいか分からない」——採用担当者からよく聞かれる悩みです。動画は一本作れば終わりではなく、採用フローの各ステージで求職者が必要とする情報を届けることで、初めて効果を発揮します。
この記事でわかること
- 採用フローの5ステージそれぞれで「何を伝えるべきか」
- 各ステージに適した動画コンテンツのタイプと制作ポイント
- 求職者の辞退・離脱を防ぐための動画活用の考え方
- 内定後フォロー動画が内定承諾率に影響するメカニズム
採用フローにおける動画活用の考え方
採用フローは「認知→興味→理解→選考→入社決定」という求職者の心理変化に沿って進みます。それぞれのステージで求職者が持つ疑問や不安は異なるため、動画コンテンツも「伝えるべき情報」と「引き出したい行動」を明確にして設計することが重要です。
一本の動画ですべてを伝えようとすると、内容が散漫になり印象に残りません。ステージごとに動画を使い分けることで、求職者は「この企業は自分のことを考えてくれている」と感じやすくなります。

ステージ1|就活前:企業を「知ってもらう」採用CM
このステージの目的
求職者が企業を認識していない段階では、まず「存在を知ってもらう」ことが最優先です。採用CMは、テレビCMやSNS広告、YouTubeなど広いリーチを持つ媒体で企業の存在感を示すための動画です。
採用CMで伝えること
採用CMでは、企業の事業内容や社会的意義、どんな人が働いているかを短時間で印象的に伝えます。長尺の説明より、企業の「雰囲気・スケール・らしさ」を視覚的に伝えることを優先してください。
- 経営者・現場社員が登場するタイプ:企業の価値観や人の温度感を伝えやすい
- 事業・製品の社会的インパクトを描くタイプ:「この会社で働く意味」を直感的に示せる
- 働いている人のリアルな一日を描くタイプ:入社後のイメージをわかせやすい
このステージの動画は「精緻な情報伝達」より「記憶に残ること」が優先です。視覚的インパクトと一貫したトンマナが重要です。
ステージ2|インターンシップ:「どんな会社か」を体感させるインターン動画
このステージの目的
インターンシップの段階では、求職者は「この会社の仕事は自分に合うか」を具体的に検討し始めます。インターン動画の役割は、「誰が」「何をする」会社なのかをリアルに伝え、参加意欲を高めることです。
インターン動画で伝えること
インターン動画で最も効果的なのは、現在または過去のインターン生が語る形式です。スクリプトに従った説明より、実際の経験者の言葉の方が求職者に響きます。
- インターン生が担当した業務内容とその学び
- 社員とのコミュニケーションの様子
- 「思っていたこととの違い」も含めたリアルな声
- インターンシップ後のキャリアイメージ
過度に美化された動画より、等身大の職場環境を伝える方が、ミスマッチによる早期離職の防止にもつながります。
ステージ3|説明会:「他社との違い」を伝える採用動画
このステージの目的
説明会の段階では、求職者は複数の企業を比較検討しています。「どの企業も同じように見える」と感じている求職者に対して、自社の独自性を明確に打ち出すことが重要です。
説明会動画で伝えること
説明会動画は、会社全体の「ポートレート」として機能します。ミッション・ビジョン・組織文化・職場環境・人々を組み合わせ、「この会社の独自性」を伝えることを目的とします。
- ミッション・ビジョン系:企業が何を目指すか、求職者との価値観の一致を促す
- 職場環境・チーム紹介系:どんな人たちと働くかを具体的に示す
- 多様な社員の声:職種・年次・バックグラウンドの異なる社員が登場することで、自分が活躍できるイメージを持たせやすくなる
説明会動画は配布資料の代わりにもなるため、オンライン説明会や採用サイトへの掲載も効果的です。
ステージ4|面接前後:不安を解消する面接官紹介動画
このステージの目的
面接は求職者にとってストレスの高いプロセスです。面接前に「誰と話すのか」「どんな人か」が分かるだけで、求職者の不安は大きく軽減されます。面接官紹介動画は、面接の質を高め、求職者が本来の自分を発揮できる環境づくりに貢献します。
面接官紹介動画で伝えること
面接官が登場し、自分のキャリアパス・担当業務・面接で見ているポイントを率直に話す動画が効果的です。
- 面接官自身の入社経緯・キャリアパス
- 日常の業務内容とやりがい
- 面接で重視すること(スキルより人柄重視など)
- 企業文化の体験談
面接官の「人間性」が伝わることで、求職者は企業への親近感を持ちやすくなります。面接後のフォロー動画(オファーレターと一緒に送るメッセージ動画など)も、この段階で辞退を防ぐ施策として活用できます。
ステージ5|内定後:内定承諾・不安解消のための動画コンテンツ
このステージの目的
内定後は、求職者が「本当にこの会社でよかったのか」を再検討する時期です。内定辞退が発生しやすいのもこのタイミングです。内定後の動画コンテンツは、求職者の決断を肯定し、入社への期待感を高めることを目的とします。
内定後の動画コンテンツで伝えること
- 座談会動画:入社1〜3年目の若手社員が「入社前の不安」「入社後の実際」を語る。内定者が自分の姿と重ね合わせやすい
- 職場紹介動画:実際に働く場所の雰囲気をリアルに見せる。テキストや写真より動画の方が情報量が多く信頼感につながる
- オリエンテーション案内動画:入社初日〜最初の数週間に何が起きるかを示すことで、不安を先回りして解消できる
- 経営者・役員からのメッセージ動画:「あなたに来てほしい」という人的なメッセージは、書面より動画の方が温度感が伝わる
内定後の動画は「採用の締めくくり」ではなく、「入社後の関係性の始まり」として位置づけることが重要です。
採用フロー別・動画コンテンツ早見表
| 採用ステージ | 動画の目的 | 主な動画タイプ |
|---|---|---|
| 就活前(認知) | 企業の存在を知ってもらう | 採用CM・ブランド動画 |
| インターンシップ | 仕事・職場のリアルを伝える | インターン生の体験談動画 |
| 説明会 | 自社の独自性・違いを示す | 会社紹介動画・社員インタビュー |
| 面接前後 | 不安解消・関係構築 | 面接官紹介動画・メッセージ動画 |
| 内定後 | 内定承諾・入社不安の解消 | 座談会・職場紹介・オリエン動画 |
まとめ:採用動画は「どのタイミングで何を伝えるか」が重要
採用動画の効果は、クオリティだけでなく「どのステージで・何を伝えるか」によって大きく変わります。求職者は採用フローを進むにつれて、知りたいこと・不安に感じることが変化します。その変化に合わせて動画を設計することが、採用成功率の向上と内定辞退の防止につながります。
- 就活前:認知・印象づけ(採用CM)
- インターン:リアルな職場体験の共有
- 説明会:他社との差別化・自社理解の深化
- 面接:不安解消・関係構築(面接官紹介)
- 内定後:承諾率向上・入社不安の解消
まずは「自社の採用フローのどのステージに課題があるか」を確認し、そこに必要な動画から着手することをおすすめします。
[編集部確認:NOFILTERで制作した採用動画の活用事例・クライアントの声を追加]